3DCGを使ったシュミレーションで様々な分野の達人たちの身体の秘密に迫るシリーズ第一弾は100年に一度の天才バレリーナであるシルヴィ・ギエム編です。
シルヴィ・ギエムってどんな人?
シルヴィ・ギエム(Sylvie Guillem, 1965年2月25日 - )は、フランス・パリ生まれのバレエダンサー。 100年に1人の逸材とまで称される現代バレエの女王。
バレエの常識を変えた、と言われるほどの高い身体能力を持ち、早期引退が多いバレリーナの中で29年間トップに君臨し続けた方です。
ギエム シックスオクロックの謎
シルヴィ・ギエムは100年に一度の天才と呼ばれ、バレエの常識を塗り替えたと言われる様々なパフォーマンスを生み出ました。
ちょうど時計の針が6時を指すように、180度開脚するシルヴィ・ギエムのシックスオクロック。シルヴィ以前とシルヴィ以降でバレエの常識が変わってしまうほど画期的だったそうです。足がまっすぐ真上に上がるなんて、素人目に見てもものすごいインパクトですね。
一体彼女の骨格はどうなっているのでしょう。何か他の人と全く違う、特別な骨の形をしているのでしょうか?
今回はギエムの股関節についていろいろと考えていきたいと思います。
股関節だけでは180度開脚はできない
まず、もしも股関節だけでこのポーズをしたらどうなるかをシュミレーションしてみます。
大腿骨が骨盤にめりこんでしまっています。こんなことは骨盤骨折でもしないと不可能ですね。股関節は自由度の高い関節だと思われていますが、荷重により大きな負荷が常にかかる上に、実はとても自由度の低い関節なので変な動きをするとすぐに痛めてしまいます。ですから、よくある股関節のストレッチは非常に危険です。
今回のまとめ
股関節だけでは180度開脚は不可能
次回は、どのようにすればシックスオクロックのような真上に足を上げるポーズができるのかを考えていきます。