進化から理学療法を考える 姿勢発達研究会のブログ

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セラピスト自身のボディイメージを整える練習会を開催します

3Dリハビリテーションの最新情報をお届けします

技術の高い先輩や先生が手技を行うと効果があるのに、自分が同じように行っても同じ効果が出せない、という体験をしたことはありませんか?

 

それはセラピスト自身のボディイメージの崩れが原因かもしれません。

 

歩行に問題のある方がいたとして、ではどのような歩行を目指すべきでしょうか?

「最も理想的な歩行」というゴールがきちんと理解できていて初めて、目の前の患者さんに必要な要素を見つけることができます。

 

 

 

 

コロナ対策のため延期していましたが、感染予防を徹底して再開します。

 

 

 

では、「ヒトにとって最も合理的かつ理想的な歩行」という人類の共通目標はどのようなものでしょうか。

 

 

 

 

たとえば、歩行時に骨盤回旋することは広く知られていますが、どの時期に何度回旋するのが「正しい」でしょうか。

教科書に書かれている筋活動や可動域はあくまで平均でしかありません。全員がプロスポーツ選手であればともかく、一般の人の平均が「最高に正しい運動」であるとは考えにくく、そもそも体格差がある中で活動電位や可動域などの絶対値の平均に意味はありません。体格差を加味して修正した数値を出すべきです。

また、臨床ではリアルタイムかつ正確な可動域や筋活動を計測することは不可能です。上下肢の可動域は多少計測できますが、もっとも重要な要素である脊柱運動などほとんど外側からは観測できません。

そもそも、日常生活では刻一刻と変化する条件の中で臨機応変に運動することが求められています。歩行時の「正しい」骨盤回旋角度は、本人の身体状態、自重、筋力、路面の状態、運動の目的など様々な条件で常に変化してゆきます。医学における「正しさ=正常」とは唯一絶対の固定された数値ではなく「変化する条件にきちんと対応できること」そのものです。

 

 

そう考えてゆくと、数値で「理想的で合理的な運動」を捉えることはできません。(理論的には可能ですが臨床で行うのは難しいです)

ですが「理想的で合理的な運動」がイメージできないと治療ができなくなってしまいます。

 

では「理想的で合理的な運動」はどのように捉えればよいでしょうか。

 

 

 

 

たとえば私たちは一輪車に乗っている人をみると「すごい」と思います。足を引きずっている人を見ると「大変そうだ」と思います。

人は難しく考えなくても感覚的に「安全で合理的な運動」と「危険で不合理な運動」を見分けることができます。この素朴な感覚の精度を上げてゆくのがリハビリ理論であり手技と言えます。

 

 

私たちは、なんとなく、感覚的に、「よいうごき」と「大変そうなうごき」を感じることができます。この感覚を磨くことが治療手技の効果を高める第一歩です。

人には無意識に他人の動きを再現する、ミラーニューロンの作用があります。

患者さんと向き合うと、セラピスト自身の体が無意識に患者さんの姿勢を真似しようとする反応が起こり、「この患者さんは腰が痛くなりそうな姿勢だな」「歩行時に足関節リズムが崩れているだろうな」など、自分の体の反応として分かります。

 

ミラーニューロンの作用を十分に活用するためには、まずセラピスト自身がきちんと「理想的で合理的な運動」を自分自身の体で行うことができるようにならなければいけません。目指すべきゴールが低いと導き出される結果も低くなります。

肘屈曲は肘屈筋群の収縮、とだけ思っているとダンベル運動のような不自然な運動までしか出せません。より日常に近い、外界との関わりの中でおこなわれる張力による作用をまず自分の体で実感することで、より高いレベルの運動を引き出すことができるようになります。

 

私はこれまでの臨床や勉強会開催を通じて、どのように伝えれば全員がよい結果を出せるのか、結果のばらつきはなぜ出てしまうのか試行錯誤を行い、ミラーニューロン作用が「同じ手技を同じように行っているのに初学者と熟練者で効果が全く違う」という現象の正体だという結論に至りました。

セラピスト自身の体に目を向けることで、手技の精度が格段にあがります。

 

姿勢発達研究会では現在おおむね月1回、「治す」に特化したセラピストのためのボディワークを行っています。

 

 

開催情報

2020年10月18日(日)10時から12時

参加費 1000円

場所  セシオン杉並

人数 最大5人くらい

 

 

申し込みはこちら

 

 

 

 

 

 

 

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