進化から理学療法を考える 姿勢発達研究会のブログ

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鎖骨が肩関節の動きの中心だと考えると可動域が広くなる理由

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肩甲骨=浮いた骨 という概念を捨てる

 

 

まず、肩甲骨という概念をいったん忘れて、肩甲骨+鎖骨という新しい骨があると考えてください。仮にこの骨を『鎖骨帯』と呼ぶことにします。

 

『鎖骨帯』は頭側から見ると『く』の字になっています。

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理学療法士なら教科書でおなじみの、肩甲骨を頭側から見た図です。灰色の部分が『鎖骨帯』というひとまとまりの骨だと考えてみてください。

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肩甲骨は体幹と接触していませんが、鎖骨は胸骨と接触しています。

胸鎖関節は上肢と体幹を結ぶ唯一の関節なので、肩関節の可動域を考える上で一番重要な関節になります。

 

 

 

そう考えると、肩甲骨の運動をより深く理解し、より早く確実に肩の可動域を広げることができるようになります。

 

肩甲骨の動きの質を上げる

 

肩甲骨の運動を鎖骨を中心に考え直してみます。

挙上

PTの教科書などではこのように↓記載されています。

 

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これは、三次元上で考えるとこのような動きになります。

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一見問題ないように思えますが、同じ動きを角度を変えて見るとこうなっています。

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これでは鎖骨が脱臼していますね。上肢離断の状態になってしまっています。

 

正しい肩甲骨の挙上は鎖骨を中心とした動きになります。

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つまり、肩甲骨の純粋な挙上は存在せず、必ず上方回旋が伴います。

 

 

詳しくは肩の講習会で行いますが、挙上だけでなく下制や外転内転も同様に考える必要があります。

 

肩甲骨のROMがある場合、ほぼ100%胸鎖関節のROM制限がありますし、逆に考えると胸鎖関節への治療なしに肩甲骨の可動域は改善しません。

 

肩の可動域に悩んだら胸鎖関節にアプローチしてみてください。

 

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