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進化から理学療法を考える 姿勢発達研究会のブログ

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胸郭が呼吸時にどう動くか?ポンプ&バケツがイメージできない人必見の3D解説

呼吸時には肋骨が挙上し胸部がふくらみます。

ぜんそくなど呼吸器疾患の治療をするときや、体幹・上肢機能の向上の理学療法を行うためには肋骨の運動を理解していることが必須になります。

 

 

 

呼吸時の肋骨の運動

上部肋骨はポンプハンドルモーション、下部肋骨はバケツハンドルモーションを行います。これは上部肋骨と下部肋骨の運動軸の違いから起こります。肋骨は上部と下部で違う動きをするため、闇雲に動かしても呼吸理学療法にはなりません。

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しかし、ポンプハンドルとバケツハンドル、2次元的な解説だとなかなか理解が難しいものがあります。

 

呼吸運動を立体解析

そこで、3次元の肋骨モデルをつくってみました。

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上部肋骨は関節面(運動軸)が横方向に近く、下部肋骨は縦方向に近くなります。

これがポンプハンドルとバケツハンドルの違いを生み出します。

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では実際に動かしてみましょう。上部肋骨がポンプハンドル、下部肋骨がバケツハンドル運動をしています。

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 3Dの図はこちら。

クリックで再生、右クリック&ドラックで視点移動、ホイール&ドラックで拡大縮小。

右下の歯車のマーク→anim.speedで速さをゆっくりにできます。

 

 

こうしてみると上部肋骨は前後にふくらみ、下部肋骨は左右に膨らむのがよくわかりますね。

下部肋骨は肋椎関節と胸肋関節さえ動けば呼吸運動ができますが、

 上部肋骨は胸骨を挙上させなければ動きません。胸骨は全ての肋骨と関節するため、どこか一箇所でも制限があると上部肋骨は動かなくなってしまいます。これが呼吸機能や姿勢維持、上肢機能など多くの部位に影響を及ぼします。

つまり、上肢ROM制限や歩行機能などにおいても呼吸パターンを評価することがとても大切です。

 

また、肋骨や胸郭の運動というと呼吸のみにスポットライトがあたりがちですし、呼吸リハビリテーションも呼吸を改善することにのみ注目しがちです。

ですが、肋骨や椎骨の間に指をめり込ませることは不可能なため、呼吸リハでは呼吸そのものを治療することはほぼ不可能です。そのため、脊柱と肋骨の関係について知る必要があります。

 

 

股関節の真の屈曲角度は70度 を3Dで解析

下肢 工学と人体デザイン

脳卒中理学療法の理論と技術』など様々な著作を書かれている吉尾雅春先生の研究によると、股関節の屈曲角度は70度だそうです。吉尾先生は実際のご遺体で股関節を屈曲させた場合、屈曲70度前後で大腿骨と骨盤がぶつかってしまいそれ以上屈曲しないという研究をされていました。

吉尾先生の書かれた研究はこちらから読めます

http://www.bookhousehd.com/pdffile/msm148.pdf

 

 

つまり、従来のROM非常に危険です。

靭帯や筋肉を無理に引き伸ばしたり骨同士をぶつけるため、靭帯損傷や骨折などを引き起こしてしまいます。

 

↓一見、ごくごくあたりまえの股関節の動きに思えますが・・・

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股関節部分を拡大すると、大腿骨頚が骨盤にめり込んでいることが分かります。

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 動画での解説はこちら。

 

 

 こちら↓は3Dモデルを自分で動かして大腿骨が骨盤にめりこむ様子を見ることができます。めりこむ部分に赤いしるしをつけてみました。

股関節のROMは危険な理由 by sinka-body on Sketchfab

右クリックしながら動かすと平衡移動 スクロールで拡大

 

吉尾雅春先生はご遺体を実際に動かしてみることで股関節屈曲角度が70度であると結論づけられたようですが、このようにデータを解析しても同様の結果となります。

患者さんにケガをさせてしまわないためにも、セラピストにはぜひ3DROMの考え方をしていただきたいと思います。

 

次回以降、いわゆる「股関節屈曲」という動きは実際はどのような運動なのか、股関節ROMや歩行訓練はどのように行うべきなのか、骨格モデルを用いて解説していきます。

 

 

 

 

 

 

参考過去記事 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

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丸暗記ではなく「なぜ、そうなるのか?」を知り、全ての手技の根底に流れる生体の運動システムを、医学の枠を超え物理学と進化学から再定義し根本の原因を治療できる思考をつくる講座の基礎編です。CADや3DCG、物理演算など工学ソフトを利用し人体を解析し、従来の平面上の理解を治療で使える3次元上の理解に組み替えます。

 

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Oリングやキネシオロジーなどのホリスティックな手技は、エネルギーや量子力学など難解な理論で説明されることが多く、勉強してもいまいち理解できない、できたかどうか確信が持てない、なんとなく怪しい、というイメージを抱いてしまう一因となっていました。

 

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何十キロもある重い体を移動させるには、腕力が必要なのはあたりまえ…と思ってしまっていませんか?

ですが、ポジショニングをしっかり行い、正しい方法でトランスファーを行えば、軽い力で移動や立ち上がりを行うことができます。

 

【こんな方に】

正しいポジショニングを知りたい

ぎっくり腰にならない楽なトランスファーを知りたい

ポジショニングやトランスファーを通じて機能回復を目指したい

 

 

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3D骨格モデルで考える、股関節の自由度はゼロの理由(骨格デザイン編) 

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すでに講習会に来ていただいた方にはおなじみですが、ヒトの関節は全て自由度ゼロです。

今回は、『屈曲』『伸展』などの一般的なROMを行うとき、関節はどのような動きをしているのか?を3Dデータを使って解説しました。

実際シュミレーションしてみると、『股関節屈曲』などの教科書に載っているROMを行うと大腿骨が骨盤にめり込んで大ケガになってしまいます。今回は3DCGモデルを利用しましたが、普通の骨格標本でも同様の動きになるので、試してみてください。

 

 

 

 

これだけだと言葉足らずで理解しにくいかと思いますので、今後は物理や進化からさらに踏み込んで解説していきます。また、治療への応用法も動画にしていきたいと思います。

 

 

 

 

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