進化から理学療法を考える 姿勢発達研究会のブログ

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肩甲上腕関節の自由度が高い、という『大誤解』

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肩甲上腕関節は球関節なので自由に動くとイメージしている方が案外多いですが、

肩甲上腕関節は1種類の動きしかしません

 

蝶番関節よりよほど自由度が低いのですが、教科書などにも肩や股関節は自由度が高くよく動く関節だと記載されていることがあります。

これは、工学のボールジョイントとの混同、自由度と可動域の混同という二つの原因が考えられます。

 

『自由度』と『広い可動域』の違い

可動域は『どれくらい動くか』で、

自由度が高いというのは『可動範囲内で自由に動けること』です。

肩甲上腕関節は150度近く動くので可動域は広いですが、その動きは一種類でバリエーションがありません。

理由はこちらの記事で解説しました。

 

sinka-body.hatenablog.com

 理屈はともかくとりあえずは、肩甲上腕関節は可動域は広いが自由度は低いと覚えてください。

 

ボールジョイントと生物の球関節の違い

これは一般的にボールジョイントと呼ばれている形状です。

自由度が高く様々な動きができます。

 

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 この形状だと、球蓋部分に骨がぶつかってしまいます。

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なので球蓋に切れ込みを入れることで対応しています。

 

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これは人体で言う『球関節』ではなくむしろ鞍関節や蝶番関節の形状です。

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『自由度が高く、様々な動きができる』というのはむしろ肘などの蝶番関節の特徴です。

肘や膝は屈曲伸展のイメージが強いですが実際は遊びの部分がかなり大きく、また遊びの大きさが可動域に強く影響しています。

 

逆に肩や股関節は遊びの部分が少なく、シビアな動きをしています。

 

これは文章を読むだけではなかなか理解が難しいと思うので、まずは肩甲骨面挙上をしっかり実習すると分かってくると思います。

 

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