進化から理学療法を考える 姿勢発達研究会のブログ

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臨床の「どうしよう?」をズバリ解決するカフェスタイル相談会

バランスが悪くて転倒してしまう

痛みがあって歩けない

歩容が改善できない・・・などなど

臨床の現場では様々な問題に直面します。

セラピストは個々の患者様の状況にあわせたオーダーメイドのプログラムを立案するわけですが、自分の立てた仮説だけではなかなか上手くいかないこともあります。

 

  • どうすればもっと良くなるだろう?
  • どうすれば痛みがとれるだろう?
  • 何が問題なのだろう?

 

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30秒で驚くほど可動域が変わる、カンタンな方法

今回は少し目先を変えて、お手軽にすぐ使えるノウハウの紹介です。

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あまりに効果がありすぎて逆にうさんくさい雰囲気になってしまっていますが(汗)実際試してみると本当に変わるので、ちょっとだけ試してみてください。

 

詳しくはこちら

 

今回はインスタントにHowToだけを紹介しましたが、この方法は筋と骨格の形状から導き出される最も合理的な運動を再生するという理論に裏付けられています。

姿勢発達研究会は進化と物理からのエビデンスという理論面だけが目立ちますが、実は目に見えてかなりの結果の出る手技がたくさんありますので、今後ご紹介していければと思います。

 

今回のHowToに使われている主な理論はこちら↓

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どんなに勉強しても「治せる!」という自信が持てない理由

たとえば、脳卒中と骨折では全く違うリハビリだと考えてしまっていませんか?

そのような考え方を心理学では『原因追求指向』と言います。

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どこが病気なのかという原因を考えるのが現代医学の基本ですが、実はこの考え方には大きな落とし穴があります。

 

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原因に注目する考え方は各疾患に対しキメ細かい対応ができるというメリットがある反面、デメリットとして片麻痺のリハビリ、パーキンソン病のリハビリ、ハンチントン病のリハビリ、ピック病のリハビリ、などと、全ての疾患に対応する手技をそれぞれ覚えなく低はいけません。

臨床では様々な患者様に出会いますから、この方式ではどれだけ勉強しても「どんな人に対しても自信を持ってリハビリできる!」という状態になるのは不可能に近くなります。

客観的指標が得にくい現代医学

たとえば、中枢疾患と整形疾患は全く違うものと考えられていれば、中枢と整形に共通の客観的エビデンスは得られません。

根拠のある医療が求められて久しいですが、実は「どこが病気か?」という原因追求指向の考え方は客観的なエビデンスを得にくい構造になっています。これはリハビリだけでなく現在の医学全体の問題で、専門分野には詳しいがそれ以外は全く知らないメディカルスタッフが養成されてしまい、問題の本質を見失うことが社会問題になっています。

 

「治せる!」自信と根拠を持つために

そのため、現代のセラピストは原因追究志向型の考え方と同時に、問題解決指向型の考え方を身につける必要があります。

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問題解決指向型リハビリでは「どこが病気か?」という原因ではなく「どこにつまづいたか?」という、現在の問題点に注目します。

そのため、脳卒中パーキンソン病、整形疾患と中枢疾患、などの原因に捕らわれず全ての疾患に対する最適な治療法を選択することが可能です。

新人セラピストの自信に

経験の浅い新人セラピストにとって、毎日の臨床は常に疑問と不安でいっぱいです。勉強しなければいけないことは分かっても、何から手をつけていいかすら分からない状態ではないでしょうか。

そんな時にはまず、問題解決指向型の体系を学び、どんな疾患にもしっかりと対応できるという自信をつけて欲しいと思います。

ベテランセラピストのステップアップに

様々な手技を学んできたベテランセラピストは、個々の手技を極めるとともに、ぜひリハビリ全体を俯瞰する目線を手に入れて欲しいと思います。どこが問題かという目線で臨床を見ると「いつどのタイミングでどの手技を使うべきか」がクリアに分かり、驚くほどの効果が出せるようになります。

私は動画で「30秒で可動域を変える」「10秒で手指巧緻性を上げる」などの手技を公開していますが、これらは別に魔法や詐欺ではなく、ただ最適なタイミングで最適な手技を提供する見極め力があれば誰でも再現可能です。

 

進化と物理から考える人体デザイン

では、『原因』ではなく『問題』を評価し改善していくための指標としては何が適切でしょうか?

問題解決指向の特徴は、明快であることです。

指標も明快で明確なものを用いることでさらに合理的な道筋を作ることができます。

 

だれもが納得できる具体的なエビデンスの一つとして、物理学があります。

セラピストの中には物理が苦手な人もいるでしょうが(私も万年赤点でした)物は上から下に落ちる、重い物は動きにくい、氷の上はつるつる滑る、などの物理法則は地球上に存在する限り全てのものに共通です。

普通に生活してれば誰でも感覚で分かる簡単な物理だけでリハビリを説明することが可能です。

 

そのように、医学の枠組みをいったん外して考えることで、これまで非常に複雑に考えられてきた手技や知識をシンプルで明快な形に組みかえることが可能になりますので、今後ご紹介していきたいと思います。

 

参考過去記事

 30秒で可動域を変える方法・動画公開中です

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進化する身体技法 in大阪10月

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進化する身体技法の大阪編になります。

 場所が変わりました。ご注意ください。

ハンドリングや動作分析など、様々な研究がされてきた分野を『物理と進化』という明快なエビデンスを元に説明し、患者様だけでなく自分自身の身体で実感することで自信を持ってリハビリを行うことができるようにするシリーズです。

これまでは基礎理論メインの内容が多かったのですがこちらは技術メインの実践講座となりますので、以前の講座を受けた方も始めての方も役に立つ内容になっています。

 

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進化・工学から3D的に紐解く中枢疾患と体幹 in横浜 講習会情報

講習会申し込みページ

進化・工学から3D的に紐解く中枢疾患と体幹 in横浜

CVAを中心に、一歩先に進むための実践的リハビリ技法

 

「中枢系は難しい」

「どんな勉強しても、脳卒中やパーキンソン等に対するリハビリに自信が持てない」

そんなことを感じたことはありませんか?

 

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ROMエクササイズで麻痺を悪化させていませんか?

拘縮などで動かない関節を力任せに引っ張るのは論外ですが、ゆっくり時間をかけて筋緊張を落として伸展させる一般的なROMエクササイズも実は非常に危険です。

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ついついやってしまいがちなROMエクササイズですが、安易に行うと「やればやるほど悪化する」ということになりかねません。

 

脱臼による麻痺の原理

麻痺や拘縮の直接の原因は何でしょうか。

筋、神経、脳、など疾患によって様々な原因がありますが、関節が動かなくなる直接的な原因は脱臼です。

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PTやOTは根本の原因を知ってそれに対処する考え方を身につけていますから、疾患に関わらず脱臼が全ての関節運動障害の原因、という大雑把な捉え方は馴染みのない考え方かもしれません。

また、肩などの大きな関節の脱臼以外の、手関節や膝関節などの小さな脱臼は非常に目立ちにくく気づかないことが多いかと思います。

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↑一見正常ですが、手首がほんの少しずれています。この程度の脱臼でも指先の動きにくさや痺れが生じます。

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いくら筋を調整しても脱臼が治らなければ麻痺は治りません。逆に、脱臼を整復すれば早く回復します。

 

 

正常な関節の場合、屈筋が収縮すれば屈曲、伸筋が収縮すれば伸展をします。

この動きであれば関節は痛みません。

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ですが、関節面がずれた脱臼状態になってしまうとどうでしょうか。

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↑実際にはこんなに大きくズレることは稀ですが、わかりやすく単純化しています。

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この状態では、屈筋が収縮しても、伸筋が収縮しても関節運動が起こらず、脱臼が悪化する方向に力が働いてしまいます。屈筋も伸筋もどんどん収縮し筋緊張が高くなります。いわゆるBSS3の状態です。

安易なROMで悪化する理由

脱臼が原因で筋緊張が高く筋が短縮しているのに、脱臼していることに気づかずにBI抑制やIDストレッチなどで安易に筋緊張を落として無理にROMエクササイズを行うと、脱臼がさらに悪化して麻痺が悪化してしまいます。

熱心にリハビリするほど悪化するという悪循環です。

 

筋緊張を落とすのは慎重に!

脊髄反射を利用すれば筋緊張は落ちます。

ですが、筋緊張が高くなっているのにはそれなりの理由があります。その理由を無視して安易に筋緊張を落とし関節がズレたまま運動をさせると一瞬可動域が上がりますが結果的にさらに悪化してしまいます。

 

なぜ、筋緊張が高くなっているのか?

関節アライメントは正常か?

 

を考えることが、効果のあるリハビリを行うために必要です。

 

 

 

 

 

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なぜ回旋を伴う? 脊柱の3次元構造からカップリングモーションを考える その2

前回、脊柱は純粋な側屈をすると脊髄損傷になってしまう、ということを書きました。今回は、ではどのようにしてヒトは側屈を行っているのかを書きます。

前回の記事

 

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 目次

 

カップリングモーションの原理

脊柱は脊髄を保護するため、基本的に回旋しかしません。

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ですがこれでは側屈も屈曲もできません。

大きく体幹を動かすため、セキツイ動物は関節面を傾斜させました。

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関節面が斜めになることにより、回旋すると軸がずれるようになります。

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右に回旋すると右に側屈します。

これがカップリングモーションです。骨の形状から非常にシンプルにカップリングモーションを導き出すことができます。

 

全ての基本:軸をずらす運動

軸をずらした回旋というのは従来の平面的な運動理解ではほとんど扱われてこなかった部分ですのでイメージしにくいかもしれません。

 

こちら↓がコマのような軸のずれていない回旋です。一般に『回旋』というとこのような純粋なねじりをイメージすると思いますが、生物としてはかなり特殊な動きです。

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こちらが軸のずれた回旋です。パラボナアンテナや傘のような円錐状の軌跡を描きます。

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この軸のズレが小さければ平面関節と呼ばれ、少し大きくズレていれば膝や肘などの螺旋関節、大きくズレていれば肩関節や股関節などの球(臼)関節、と分類されます。

これが理解できると、単純な屈曲伸展を行う古典的ROMが関節を痛める原因になることも分かるようになり、より効果の高い3次元のROMを行うことができるようになります。何十年も固まって拘縮を起こしている方でもするりと動くので患者さんに驚かれます。

その場で回旋させると自然に屈伸がでてきますので、まずは「ROMは無理に引き伸ばすのではなく、とりあえずねじっておく」と覚えておいてください。

 マンウェルニッケのROMの方法については以下の記事に少し書きました。 

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 本当は全ての関節についてブログで解説できるといいのですが、画像を作るのがなかなか大変です。模型を実際に手にとって動かしてみれば一目瞭然なのですが、ブログのほうでも少しづつ書いていきたいと思います。

 

関節の分類を科学する

 

平面関節、蝶番関節などという分類は学校の教科書にも書かれている基本中の基本ですが、意味を理解せずに丸暗記するのは結構大変なものです。ですが、『軸のズレ』『脊柱の保護』などの考え方をすれば系統立てて覚えることができるので、国試対策にもなるかもしれません。

筋肉の起始停止などもいきなりヒトの筋を覚えようとすると意味不明ですが「生物がどのように進化してきたか」を考えると覚えやすくなります。

 

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