進化から理学療法を考える 姿勢発達研究会のブログ

問い合わせ・講習会申し込みはこちら http://sinka-body.net/

問い合わせ・講習会申し込みは sinka-body.net  まで

施術について

姿勢発達研究会の施術についてのご案内です。

 

現在(2017年1月)埼玉県伊奈町と東京都恵比寿西にて施術を受け付けています。

 

施術内容

投薬や手術などの医療行為ではなく、健康増進を目的としたリハビリテーションです。病気や怪我の治療については医師にご相談ください。

激しい運動など危険なことは行いませんが、現在通院中の方は健康増進目的の運動療法を受けてもよいか主治医にご確認ください。

 

適応疾患

  • 病院での治療やリハビリが終了、または安定期に入っている方
  • 体調が安定し軽い歩行程度の運動が安全に行える方
  • 当院にお越しいただける方
  • 階段や段差を上れる方

遠方の場合や訪問施術をご希望の場合施術者を紹介できることがありますのでご相談ください(関東、大阪など)

 

できること・できないこと

基本的に廃用性の拘縮や筋力低下であれば長期間のものであっても改善の可能性があります。

ただし、骨変形や靭帯断裂など大きな変形がある場合や、脳卒中など脳や神経の障害がある場合、ご高齢の場合など、完全な回復が見込めない場合も多くあります。また、改善に時間がかかる場合もあります。

また、医療行為ではないので病気の診断や治療などはできません。合理的で安全な運動を再学習するボディワークのようなものとお考えください。

 

時間・料金

初回 60分8000円(説明・施術・運動療法

ご自身の身体が今どのように動いているのか、日常生活で気をつけたほうがよいこと、セルフケアの方法などをご説明します。また3Dリハビリ技法ではどのようなことを行いどのような部分の改善を目指すかもお話し、施術を体験していただきます。

軽い症状であれば初回の一回だけでセルフケアを知りご自身で改善できるところまでを目的にしています。

病院では病気を治すことが優先のため後回しにされがちですが、現在の自分のボディイメージやセルフケアなどご自分でできる身体のケアなどをしっかり知ることは、自分の身体を大切にする上でとても大切だと考え、当院ではご説明と体感に主体をおいています。

 

2回目以降 90分19000円(施術・運動療法

セルフケアだけでは改善が難しい場合や、より高いレベルを目指す場合、2回目以降の施術も受け付けています。

 

場所・時間

不定休 9時~17時

埼玉県伊奈町本町2-39

恵比寿西(JR恵比寿西口徒歩1分)

詳しい場所はお問い合わせください

 

お問い合わせ・ご予約はこちら

http://sinka-body.net/contact.html

根本治療を目指す膝リハビリ入門 ~3D運動学に基づいた全身アプローチ~in埼玉・in大阪

膝だけ治療していても治らない、効果的な膝治療を知りたい、全身アライメントと膝の関係を知りたい、一歩先に進む技術が欲しい、そんなセラピストのための講座です。

 

f:id:sinka-body:20170202102204j:plain

 

こんなことはありませんか?

  • 膝をせっかく治しても数年後にはまた悪化している・・・
  • 膝の拘縮、膝だけ診ても治らない・・・
  • 膝の痛みや怪我、生活指導しても再発してしまう・・・

今回は膝について深く理解し効果的な治療を行うための講座です。

 

 

膝の立体構造を解析し、膝の運動について研究しました。

f:id:sinka-body:20161225140110g:plain

こんな方に

  • 膝治療の本質が知りたい
  • 膝を治せるようになりたい
  • 膝と全身アライメントの関係を知りたい

 

3Dアトラスを用いて膝構造を解析し、3DCGソフトでシュミレーションした膝の立体運動を元にした膝の痛みや変形へのアプローチを行います。

豊富な3Dデータに加え、手にとって動かせる模型作成を通して、従来の平面的な理解を臨床で使える立体理解にしてゆきます。

 

 

 

【内容】

3Dアトラスから考える膝の立体構造

膝の3Dキネシオロジー

拘縮の誤解

 ×骨が変形して運動制限が起こる

 ×筋が短縮して運動制限が起こる

 ×関節が固まっているから運動制限が起こる

拘縮治療の誤解

 ×力任せに引っ張る

 ×ゆっくり持続的伸張をする

 ×変形を直す方向に動かす

膝と股関節の関係

膝と骨盤の関係

膝と頚・肩の関係

 

実技

3DROMの触り方

膝を治すために知っておくべきこと

膝を治すために絶対やってはいけないこと

ケース別・膝の治し方

膝OAの場合

先天性股関節症の場合

尖足の場合

など。

 

 

 

日時

対象:PTOTST・その他医療従事者・学生・鍼灸師・マッサージ師・ボディワーカーなど

 

 

 

受講料 12000円

定員 5名程度

 

 

 

申し込みはこちら

講習会のお知らせ

 

 

 

 

参考過去記事

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

 

20分で拘縮を治す方法

拘縮というと、固まってしまった軟部組織をゆっくり伸張して時間をかけないと改善しないと思う方もいるかもしれません。ですが、正しいROMを行えば拘縮はすぐに治ります。

 

前回、股関節は本当は70度までしか屈曲しないという研究を紹介しました。

 

sinka-body.hatenablog.com

 

今回はこの話をさらに発展させ、具体的な拘縮の治療手技をお話します。

 

 動画解説はこちら。(約25分)

 

 

股関節を初めとする全身の関節は全て、思った以上に動きません。一般的なROMの運動は体幹などの代償を行う複合運動です。拘縮へのアプローチを行うときには「その関節が本来どのように動くか?」をしっかり理解すると、短時間で無理なく改善します。

 

では、実際の「正しい動き」とはどんな動きかを考えていきます。

 

股関節の通常の屈伸運動は骨同士がぶつかる非常に危険な動きなので決して行ってはいけない、ということを前回の記事で書きました。

f:id:sinka-body:20161126224829g:plain

 

では骨同士がぶつかったり靭帯が引き伸ばされたりしない「正しい動き」とはどんなものか考えていきます。

 

まず条件として、股関節はこのような↓形状をしています。

f:id:sinka-body:20161127174131j:plain

この形状を再現した3DCGモデルを作成し、どのように動くかシュミレーションを行いました。

 条件は↓以下の通り。脱臼せず、骨がぶつからず、靭帯が引き伸ばされない動きは可能か?を試行したところ、

 

f:id:sinka-body:20161127180128j:plain

↓試行の結果このような、骨頭の部分を球に見立て、その中心から骨幹に向かう線を軸に回旋運動を行うときのみ、条件を満たした「正しい股関節の動き」を行えるという結論になりました

f:id:sinka-body:20161127180434j:plain

この動きを行ったのが以下の動画です。

 向かって右側にある薄い色の円錐は大腿骨の軌跡を表しています。

f:id:sinka-body:20161127191345g:plain

 

 ↓こちらは 右クリック&ドラッグで移動、スクロールで拡大、左クリック&ドラックで動きを操作して自由な角度から見ることが出来ます。

 ↑上の3D動画は処理が追いつかず途中から円錐から外れたように見えてしまっていますが、実際は円錐の上を滑るように大腿骨が動きます。

 

このように、骨の形状からシュミレーションを行うと、股関節は円錐上を滑るような動きのみを行うということがわかります。

これは先行研究の「股関節の純粋な屈曲は70度、外転外旋を伴う屈曲は110度」という結果とも一致します。

 

つまり、ROMを行うときには

拘縮≠関節が固まっている

拘縮=関節を変な方向に動かそうとしている

という考え方が非常に重要です。

 

旧来の「屈曲・外転・外旋etc」というまっすぐな方向に無理に動かそうとすると、骨や靭帯に負担がかかり改善までに非常に時間がかかってしまいますが、3D上の円錐運動をしっかり理解し、正しい運動方向に動かすことで拘縮が改善します。

 

 

 こちらは外国の方が正座を練習方法を解説した動画です。(補助線は筆者)

はじめ(0,20)膝屈曲確度は100度程度で軽い屈曲拘縮の状態です。

f:id:sinka-body:20161211113656j:plain

膝をきちんと曲げるためには力任せに可動域訓練をするのではなく

下腿の外旋と大腿の内旋運動を行う、という解説をしています。

 

f:id:sinka-body:20161211113912j:plain

f:id:sinka-body:20161211114247j:plain

 

 

 

 

 とくに膝は負担のかかりやすい関節なので、旧来式ROMは厳禁!です。

 膝の治し方の動画はこちら。

 

 

次回は、股関節の円錐状の運動をどのように代償して「屈曲・伸展etc」という自由な運動にしているのか?について書いていきたいと思います。

 

 

参考過去記事

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

胸郭が呼吸時にどう動くか?ポンプ&バケツがイメージできない人必見の3D解説

呼吸時には肋骨が挙上し胸部がふくらみます。

ぜんそくなど呼吸器疾患の治療をするときや、体幹・上肢機能の向上の理学療法を行うためには肋骨の運動を理解していることが必須になります。

 

 

 

呼吸時の肋骨の運動

上部肋骨はポンプハンドルモーション、下部肋骨はバケツハンドルモーションを行います。これは上部肋骨と下部肋骨の運動軸の違いから起こります。肋骨は上部と下部で違う動きをするため、闇雲に動かしても呼吸理学療法にはなりません。

f:id:sinka-body:20161206150549j:plain

しかし、ポンプハンドルとバケツハンドル、2次元的な解説だとなかなか理解が難しいものがあります。

 

呼吸運動を立体解析

そこで、3次元の肋骨モデルをつくってみました。

f:id:sinka-body:20161205171314j:plain

f:id:sinka-body:20161206150604j:plain

上部肋骨は関節面(運動軸)が横方向に近く、下部肋骨は縦方向に近くなります。

これがポンプハンドルとバケツハンドルの違いを生み出します。

f:id:sinka-body:20161205171615j:plain

 

では実際に動かしてみましょう。上部肋骨がポンプハンドル、下部肋骨がバケツハンドル運動をしています。

f:id:sinka-body:20161205173016g:plain

 3Dの図はこちら。

クリックで再生、右クリック&ドラックで視点移動、ホイール&ドラックで拡大縮小。

右下の歯車のマーク→anim.speedで速さをゆっくりにできます。

 

 

こうしてみると上部肋骨は前後にふくらみ、下部肋骨は左右に膨らむのがよくわかりますね。

下部肋骨は肋椎関節と胸肋関節さえ動けば呼吸運動ができますが、

 上部肋骨は胸骨を挙上させなければ動きません。胸骨は全ての肋骨と関節するため、どこか一箇所でも制限があると上部肋骨は動かなくなってしまいます。これが呼吸機能や姿勢維持、上肢機能など多くの部位に影響を及ぼします。

つまり、上肢ROM制限や歩行機能などにおいても呼吸パターンを評価することがとても大切です。

 

また、肋骨や胸郭の運動というと呼吸のみにスポットライトがあたりがちですし、呼吸リハビリテーションも呼吸を改善することにのみ注目しがちです。

ですが、肋骨や椎骨の間に指をめり込ませることは不可能なため、呼吸リハでは呼吸そのものを治療することはほぼ不可能です。そのため、脊柱と肋骨の関係について知る必要があります。

 

 

股関節の真の屈曲角度は70度 を3Dで解析

脳卒中理学療法の理論と技術』など様々な著作を書かれている吉尾雅春先生の研究によると、股関節の屈曲角度は70度だそうです。吉尾先生は実際のご遺体で股関節を屈曲させた場合、屈曲70度前後で大腿骨と骨盤がぶつかってしまいそれ以上屈曲しないという研究をされていました。

吉尾先生の書かれた研究はこちらから読めます

http://www.bookhousehd.com/pdffile/msm148.pdf

 

 

つまり、従来のROM非常に危険です。

靭帯や筋肉を無理に引き伸ばしたり骨同士をぶつけるため、靭帯損傷や骨折などを引き起こしてしまいます。

 

↓一見、ごくごくあたりまえの股関節の動きに思えますが・・・

f:id:sinka-body:20161126222701g:plain

股関節部分を拡大すると、大腿骨頚が骨盤にめり込んでいることが分かります。

f:id:sinka-body:20161126224829g:plain

 

 

 動画での解説はこちら。

 

 

 こちら↓は3Dモデルを自分で動かして大腿骨が骨盤にめりこむ様子を見ることができます。めりこむ部分に赤いしるしをつけてみました。

股関節のROMは危険な理由 by sinka-body on Sketchfab

右クリックしながら動かすと平衡移動 スクロールで拡大

 

吉尾雅春先生はご遺体を実際に動かしてみることで股関節屈曲角度が70度であると結論づけられたようですが、このようにデータを解析しても同様の結果となります。

患者さんにケガをさせてしまわないためにも、セラピストにはぜひ3DROMの考え方をしていただきたいと思います。

 

次回以降、いわゆる「股関節屈曲」という動きは実際はどのような運動なのか、股関節ROMや歩行訓練はどのように行うべきなのか、骨格モデルを用いて解説していきます。

 

 

 

 

 

 

参考過去記事 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

sinka-body.hatenablog.com

 

 

物理と進化からエビデンスを解体する・圧倒的な結果を出すための絶対のエビデンス 運動学編 in埼玉

f:id:sinka-body:20161010190753j:plain

丸暗記ではなく「なぜ、そうなるのか?」を知り、全ての手技の根底に流れる生体の運動システムを、医学の枠を超え物理学と進化学から再定義し根本の原因を治療できる思考をつくる講座の基礎編です。CADや3DCG、物理演算など工学ソフトを利用し人体を解析し、従来の平面上の理解を治療で使える3次元上の理解に組み替えます。

 

続きを読む

関西開催決定!『曲げる』を科学する Oリングを使った痛みと可動域改善方法初級編in大阪

大阪開催決定しました!

 場所が変わりましたのでご注意ください

 

Oリングテストとキネシオロジーを使った痛みと可動域改善方法を、エネルギーワークになじみのないセラピストでも行えるよう構成しました。

 

続きを読む
/* gifに開始ボタン */

参加受付中講習会一覧はこちら

/* gifに開始ボタンここまで */